ボルダリングに初めて挑戦した方には、壁を登っていく新感覚のボルダリングの楽しさや気持ちの良い疲労感で、またやりたいとハマる方も多くいます。初めは難易度の低い課題や角度のゆるい壁などでも精一杯です。どんどん難易度の高いコースにも挑戦したいところですが、それには技術も必要です。
ボルダリングの技術を上達させるためにはいくつかのコツがあります。特にボルダリングに欠かせない足や腕の動きのコツを掴むことができれば、どんどん上達できることでしょう。今回は、ボルダリングが上達するコツを足や腕の動きに注目して解説していきます。基本的なムーブにも触れますのでぜひ参考にしてみてください。
ボルダリングが上達する鍵は足や腕の使い方!
ボルダリングは全身を使うスポーツですが、特に重要になるのが、ホールドを掴んだり、ホールドに立ったりする足や腕の動きです。的確に足や腕を使うことが難易度の高い課題でもゴールにたどり着くことへの近道です。足の動きと腕の動きそれぞれのコツをさっそく見ていきましょう。
足の動かし方や置き場所のコツを覚えよう
足の動かし方はホールドに立ったり、上に登っていくエネルギーになったりするため、ボルダリングに欠かせない技術です。ホールド上での立ち方や登っていく方法などのコツを覚えていきましょう。
コツ①つま先でホールドに立とう
ホールドは面積が狭く、不規則な形をしているため、滑りやすく立ちにくくなっています。普段の立ち方だと足に力が入らなかったり、落ちてしまったりとゴールにたどり着くことができません。つま先でホールドに立つことで力が入り、安定して立つことができます。
ホールド上での安定感だけでなく、足首を回しての方向転換や次のホールドへのスムーズな足運びが可能になります。
ホールドに立つときはしっかりとホールドを目で確認することも必要です。立つホールドに迷ったり、形を理解できていなかったりすると、その分腕で支える時間が増え、消耗してしまうので、足元の確認を意識しましょう。
コツ②ホールドの高さに合わせて足を高くあげよう
課題の難易度が上がるにつれて、ホールドとホールドの間隔があり、手が届かない場面もあります。勢いをつけてホールドに手が届いても、その分腕に負荷がかかるため消耗してしまいます。
そこで大切なのが、高い位置のホールドに向けて足を高くあげることです。高い位置のホールドに足を乗せることで、重心も高い位置に移動します。重心移動に合わせて腕もホールドに届きやすくなります。力だけでなく重心移動もボルダリングのコツの一つです。
コツ③ホールドの上で足を入れ替えよう
課題によっては、両足それぞれのホールドに足を乗せるだけでなく、一つのホールドに両足を乗せる場面があります。その際、つま先で乗っていることが重要です。踏み出したい足に合わせて、足を入れ替えることで次のホールドへ足を伸ばすことができます。
ホールドを掴む腕の使い方のコツを覚えよう
ホールドに乗る足同様に、ホールドを掴む腕の動きも重要です。腕はどうしても力次第と思いがちですが、そうではありません。コツを掴むことで腕の体力の消耗を抑え、よりスムーズにゴールに到達することができます。足と腕の動きのコツが掴めれば、上達はすぐそこです。腕の動きのコツを覚えていきましょう。
コツ④ホールドを掴んでいるときは腕を伸ばそう
ホールドを掴んでいるときに腕の力で体勢を維持しようとすると、腕が曲がってしまい腕の体力を消耗してしまいます。壁と身体も近くなるので、視界も狭くなります。腕を伸ばすことで腕の消耗の軽減、視野の確保ができます。
腕を伸ばすためには、無理なくホールドに届くように足も上のホールドへと運ぶ必要があるので、足の動きと合わせて意識してみてください。
コツ⑤ホールドに合わせて掴み方を変えよう
ホールドの形は全て同じではなく、中には掴みにくいホールドもあります。全て同じ掴み方だと滑ってしまったり、力を余計に使ったりしてしまいます。出っ張りがあるホールドには腕を引っ掛けるなどホールドにあった掴み方を工夫しましょう。
コツ⑥引っ掛けるようにホールドを掴もう
ホールドを掴むときは引っ掛けるように掴みましょう。腕を伸ばすことやホールドによって掴み方を変えることができていても、ホールドをギュッと掴んでいると握力を消耗してしまいます。体勢を整えて、ホールドに腕をそって引っ掛けるように持つと力を使わず、体勢の維持や次のホールドへ動きやすくなります。
ボルダリングの基本ムーブを覚えよう
足と腕の動きのコツがわかったら、ボルダリングの基本的なムーブを覚えましょう。ムーブとはボルダリング全体の動きのことを言い、状況に合わせた動きがあります。基本から取り組んで、徐々にレベルアップしていきましょう。
基本ムーブ「右手右足の法則」をマスターしよう
右腕を伸ばす時には右足を、左腕を伸ばす時は左足を動かすという基本的なムーブです。はしごを登る時の動きを思い出すとイメージしやすいでしょう。反対の足や腕を上げようとすると重心がぶれてしまい、腕の力に偏ったり、ホールドから足が離れたりしてしまいます。
動かす腕と足を合わせることで重心が安定し、難しい課題でも登っていくことができます。オリンピック競技ともなったボルダリングですが、プロのボルダーもこの基本ムーブに忠実です。「右手右足の法則」をマスターしましょう。
脱初心者ムーブ「フラッキング」のコツを覚えよう
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基本となる右手右足の法則ができたら、他のムーブも覚えて様々な課題にも対応できるようになりましょう。中でも他のムーブのベースとなるフラッキングを覚えると、ボルダリングの幅は広がります。
フラッキングは上への推進力があるため、離れたホールドを掴むのに役立ちます。片足でホールドに立ち、逆足を軸足とクロスするように伸ばし壁に付けます。ホールドに乗った足と壁についた逆足で足を広げた形でバランスをとります。ホールドに乗せた足とは逆の腕を伸ばし、上のホールドをつかみます。
距離の離れたホールドに無理なく届くようになるため、課題のステップアップに必要なムーブです。動画と合わせて、解説を参考にしてみてください。
ボルダリングのコツを掴んでぐんぐん上達しよう
難易度の高い課題に挑戦できるようになるとさらにボルダリングが楽しくなります。上達するためには足と腕の動き、「右手右足の法則」といった基本ムーブのコツを掴むことが大切です。今回解説したコツを参考に、さらに楽しいボルダリングの世界に進んでいきましょう。