皆さんがお中元を渡すときにイメージするのは、宅配便ですか。それとも手渡しですか。多くの方が宅配便をイメージするのではないでしょうか。贈る相手の住む地域のお中元の時期に合わせたり、添え状を同封したりといったマナーを守って、宅配便で送る方がほとんどになっているようです。
本来のお中元の渡し方のマナーは手渡しが基本です。直接相手の元へ持参するのが礼儀であり、気持ちも伝わるでしょう。今回はお中元を手渡しするときのマナーや渡す際にかける言葉などをご紹介していきます。
マナーを守ってお中元を直接渡そう
お中元を宅配便で送ることが主流ですので、送る場合のマナーは多くの方が意識しているでしょう。直接お中元を手渡し際にも、もちろんマナーがあります。
顔を合わせて渡すこともあって、マナーが守られていないと、気まずくなってしまったり、宅配便よりも失礼な印象を与えてしまったりするかもしれません。しっかりとマナーを知って、礼儀正しくお中元を手渡ししましょう。
お中元を持参する時のマナー
お中元を持参する地域のお中元の時期を確認しよう
お中元を持参するときは、まずお中元を贈る相手の地域のお中元の時期を確認しましょう。各地域のお中元を贈る時期は以下の通りです。
北海道:7月15日から8月15日
東北・関東:7月はじめから7月15日
北陸:ほとんどの地域で7月はじめから7月15日、一部地域で7月15日から8月15日
東海・関西・中国・四国:7月中旬から8月15日
九州:8月1日から8月15日
沖縄:旧暦の7月15日
時期から遅れると「残暑見舞い」と表書きを変えなければならないことやマナーから外れてしまうので注意しましょう。
持参する前に相手に連絡をしておこう
お中元の準備ができたら、さっそく渡しに伺いたいところですが、持参する前に一度連絡を入れ、相手の都合を確認しておきましょう。相手の都合の良い時間に合わせて、持参することで、礼儀正しいだけでなく、季節の挨拶やお話ができる余裕も生まれるでしょう。
どうしても急な訪問になってしまう場合にも、必ず連絡をとり、相手の都合を確認しましょう。急な訪問でも、早朝や食事時など忙しい時間帯は避けましょう。
お中元を持参するときは何に入れていく?
お中元は風呂敷に入れるのがマナーとされていますが、お中元を購入したデパートの袋やお店の紙袋でも問題ありません。風呂敷がない場合にはデパートやお店の袋で代用しましょう。
お中元で渡す品物には外のしを付けて渡します。外のしとは包装した品物にのしをつけることで、表書きは「お中元」「御中元」などと書き、下段に名前を書きましょう。魚や肉などが品物の場合は、のしを付けないしきたりがあるので注意しましょう。
お中元を手渡しする時のマナー
お中元を手渡しする時の順序があります。まず挨拶をし、玄関でそのまま渡すのではなく、部屋に通していただきます。お中元の品物を風呂敷や紙袋から出します。この時、一度品物に不備がないか確認しましょう。
確認できたら、相手から見て品物ののしが正面に見えるように差し出します。風呂敷や袋は折りたたんでしまっておきましょう。お中元を手渡しする機会がないので緊張してしまいがちですが、一つ一つの動作を丁寧に行いましょう。
お中元と合わせて挨拶の言葉を伝えよう
お中元を手渡しする時にはただ渡すだけでなく、お中元と合わせて感謝の言葉を添えましょう。ご挨拶の例は以下の通りです。
「いつもお世話になっております。」
「心ばかりの品ですが、ご笑納ください
「お口に合うと良いのですが」
「日頃の感謝のしるしに、お気に召すと嬉しいのですが」
「ご無沙汰しており申し訳ございません。心ばかりですが」
上に挙げたような言葉をお中元の品物と一緒に添えることで、より感謝や気遣いが伝わります。顔を合わせて品物を渡すことや言葉を贈ることはお中元を手渡しするメリットの一つですので、心を込めた季節の挨拶にしましょう。
お中元を直接手渡しして気持ちを伝えよう
1.お中元を渡す相手の地域のお中元の時期を確認しましょう。
2.お中元を持参する前にお伺いする旨を連絡しましょう。訪問の際は早朝や食事時などは避けます。
3.お中元の品物は風呂敷に入れるか、デパートやお店の紙袋を使いましょう。
4.お中元の渡し方は、挨拶、品物を出す、相手にのしが正面になるように品物を差し出します。
5.お中元を渡すときに言葉も添えましょう。
お中元を手渡しするときのマナーや挨拶の言葉についておわかりいただけたでしょうか。お中元を手渡しする機会は減りつつあり、なかなか機会がないのが現状です。ですが、顔を合わせずにお中元を送ることができる時代だからこそ、直接手渡しすることがより気持ちの伝わる贈り物になるでしょう。気持ちのこもったお中元を手渡ししてみませんか。