お盆には里帰りをして、お墓参りをする方が多いでしょう。親戚と集まる機会でもあり、年に数回の集まりは近況などを報告し合う楽しい会にもなります。
お盆はご先祖様や亡くなった精霊が帰ってくる期間であり、お墓参りはお迎えをする意味を持ちます。お墓参りといえば、お供えをしますよね。お盆のお供えに何を持っていこうかと迷う方も多いでしょう。
そこで今回はお盆のお供えのマナーについてご紹介していきます。他にも手土産や服装など気になる点にも触れていきますので、ぜひ参考にしてみてください。
お盆のお供えのマナーを知っておこう
お盆のお供えのマナーにはどんなものがあるのでしょうか。お供えというとフルーツや和菓子などをイメージすると思います。私が子どもだった時はお墓参りをした後、お供え物のフルーツや和菓子をもったいないからと集まった人たちで分けたのを覚えています。
お供えのマナーも大切ですが、お盆とは実際どのような時期か知っておきましょう。お盆の意味や由来を知って、気持ちのこもったお供えをしましょう。
お盆ってどんな時期?
お盆とは先祖供養の儀式であり、ご先祖様や肉親の精霊が帰ってくる期間と言われています。この世に戻ってくる時期にお供えなどで思いを伝える大切なものです。
期間は一般的には8月13日から16日ですが、東京では7月13日から16日と地域差もあるようです。関東は7月がお盆になることが多いので、地域に合わせましょう。
お盆の由来は「盂蘭盆経」というお経にあります。僧侶が亡き母のために心から供養し、母は無事に往生したというエピソードが元のようです。
お供えのマナーを守って気持ちを伝えよう
お盆の意味や由来を知ったところで、お墓参りのお供えのマナーを見ていきましょう。正しいマナーでお供えすることが、気持ちのこもった供養にもつながるので、ぜひ参考にしてみてください。
食べ物をお仏壇にお供えする時は食べられる状態で
フルーツや和菓子、小さい缶ビールなどをお供えする方が多いですが、包まれたままお供えしている方も多いのではないでしょうか?包装を開けてお供えすることで、ご先祖様も何をくれたかわかるので喜ばれます。
フルーツは、皮をむいて食べるものはむいて食べられるように小皿などに入れてお供えしましょう。ぶどうなどは洗って小さな容器入れるとよいです。お菓子は箱からだして食べられるようにお供えしましょう。
お供えしたものは置きっぱなしにせず、忘れずさげましょう。
「五供」で供養の気持ちを表現しよう
「五供(ごく)」とは、仏壇に明かりをつけ、線香を上げ、供物を備えることを言います。五供の香・花・灯燭・浄水・飲食(おんじき)の5つが供養の基本です。
香は悟りの世界への修行道を表し、お線香でご先祖様に香りを届けます。続いて花はご先祖様の好きな花など喜ばれるお花で仏様の世界を華やかにします。灯燭は明かりのことで、ロウソクをつけることで仏前を照らします。ロウソクの様子は人生の無常を表しているようです。
浄水は水をお供えし、お参りする側の心を洗います。飲食は家族が毎日食べるものをお供えする仏前と法事の際の霊供膳があります。お盆のお墓参りには仏前があたります。普段食べないようなものではなく、家族に身近な食べ物が望ましいです。
供物としてお金をお供えしよう
食べ物などを供物にするだけでなく、最近ではお金を包むことも一般的になってきているようです。お金を包む際には、のしのマナーを確認しましょう。お供えはめでたいことではなく、繰り返してほしくないことですので「黒白・結びきり」の水引です。表書きは「御仏前」「御供物」などが適切です。
金額の相場は、3000円から5000円、初盆で5000円から10000円のようですが、相手との関係性に合わせて渡しましょう。
お盆の帰省の手土産はどうしよう?
お供えと手土産は分けて用意するのがベストです。季節感のあるものや日持ちするもの、集まった人たちで食べられるものがおすすめです。
お盆に実家などに帰省できない時はどうする?
お盆に里帰りができない方もいるでしょう。気持ちを伝えるために食べ物やお線香などを贈りましょう。贈り物と合わせてメッセージや電話も忘れずに添えることで気持ちがより伝わります。大人の気遣いとしてお墓参りできない時も気配りが大切です。
お盆に適した服装を教えて!
基本的には、服装の指定はありませんが、お坊さんなどと会うことがあれば、失礼のないシンプルな服装が望ましいです。初盆や三回忌などのタイミングであれば、喪服を用意するようにしましょう。数珠やお供え物を置くための半紙は持っておくべきアイテムです。
お盆のお供えマナーを完璧にしよう
お盆の時期は里帰りや旅行の時期と捉えている方も多く、お供えや手土産、服装などのマナーについてはついつい迷ってしまいがちです。
ですが先祖や肉親を供養する大切な時期ですので、1年に1度の機会を大事にしたいものです。今回紹介したお盆のお供えなどのマナーを理解して、感謝などの思いのこもった供養をしましょう。